宮崎県児湯郡の建築設計事務所「とやま建築デザイン室」

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カーテンでの寒さ対策のほどは?

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以前改修のご依頼から部分リノベーション工事を行った住まい手のお客様方より、改修以外の場所にある既存玄関の周りが夜寒さを感じるとご相談を頂きました。お話しを受けて早速お住まいにお上がりすると、玄関ホールから直接2階へ上る階段があり夜間玄関側のトイレに向かう際に冷えと寒さを感じるとのことでした。ご相談を受けて状況を確認すると階段は家の中心から2階外壁方向へと向かう直階段。階段を上がった先には小さな廊下と壁面に建築当時からの単板ガラス窓がひとつ。その状況を確認し、おそらく上階にある既存窓から夜に冷気が入り込み階段下まで降りてきて冷えを感じるものとお伝えしその対策案を考えみることにしました。

 寒さの正体は窓から侵入するコールドドラフト 

コールドドラフトとは主に窓から侵入する冷たい空気の流れのこと。冬の期間気温が下がり冷やされた外気は窓ガラスを通じて室内に侵入してきます。その空気が室内の下にたまり込み足元が寒くなるのがこのコールドドラフトという現象です。特にガラスが1枚で構成される単板ガラスなどはガラス構成そのものに全く断熱性能を持たないため容易に室内に侵入します。今回住まい手さまより相談があったのはまさにこのコールドドラフトがもたらす寒さが原因でした。

 階段上にカーテンをつけてみましょうと提案 

コールドドラフトの対策としてはまず冷気を室内に侵入させないこと。その対策としてはいくつかありますが、今回は手始めに出来ることとして階段上に設ける内カーテンの対策案を提案。その際カーテンの生地は断熱性を持たせる意味である程度厚手の生地を選択し、色合いに関してはカーテンを用いると室内が暗くなることもあるため、なるべく明るいものを選びまた既存の住まい合うよう馴染みやすい色合いものをご提案しました。下はカーテンによる寒さ対策のイメージのイラストです。

 階段上にカーテンを設置 

上写真が階段上に設置されたコールドドラフト対策用のカーテンです。カーテンの奥には窓がありそこから陽射しが入り込みカーテン越しにもそのひかりが透過していることがわかります。ある程度ひかりを透過する生地を用いたのは階段から下の空間が暗くなってしまうことを避けるためでもありました。ただ、カーテン周囲は完全に塞がれているものでなく右手側では既存の部屋にあたる室内扉付近に接近していることもあり、カーテン袖を壁に完全に密着させることは出来ませんでした。

※写真右手側に室内扉があり特に上部はカーテンレール受け部材のため完全に密着してない様子。住まい手さまにもそのことはお伝えしてご理解は頂いています。このあたりが既存リフォームをどこまでするかしないかの別れどころでもあります。

 サーモカメラで表面温度の確認 

結論から申し上げると、今回のカーテンによるコールドドラフト対策についてはすでに住まい手さまから「着けて効果がありました」とお答えを頂きました。ではカーテンを取り付ける前と取り付けた後でどれくらい変化したのかを知るために、サーモカメラを使って表面温度計測を行ってみました。上写真がカーテン設置前の計測です。

液晶は表面温度15度から21度までのグラフが表示されていて階段部分は断熱が弱いことがわかります。測定点は液晶の中心で2階正面の壁表面温度が表示されています。その
表面温度はモニターから18.8℃と表示され中域より少し高い温度が表示され、周辺の既存のまま改修されていない部分などの表面温度はややムラがあり低い温度傾向が伺えます。

上写真がカーテン設置後(カーテンを締めた状態)での計測です。
計測中心点の表面温度が先程の18.8℃から20.3℃(+1.5℃)へと上がっていることが表示されています。これはカーテン背面にある窓からの日射の熱と階段下からの暖気の吹き溜まり効果でカーテン自体の生地の温度が上がったためと推測出来ます。これからわかることは階段上のカーテンには一定の寒さ対策効果が期待出来ると言えます。ただ先程お伝えした様にカーテン周辺のわずかな隙間からも冷気は容易に通過するため完全なものを求めるのであればこれだけではまだ十分でないとも言えます。表面温度の計測では思っていたよりも効果があった事例となりました。

 やはり窓から 

今回カーテンでのコールドドラフト対策では住まい手さまも納得して頂けましたが、別の場所で予定されている断熱窓のリフォームに合わせ、先程お伝えした階段上の窓についても住まい手さまの希望で同時にリフォームすることになりました。そのリフォームについてはまたお伝えしたいと思います。

まとめ

 カーテンにも一定の断熱効果は期待出来る 

根本的な解決であれば、部屋全面のしっかりした断熱気密の補強が必要です。