宮崎県児湯郡の建築設計事務所「とやま建築デザイン室」

宮崎県児湯郡にて住宅設計に関わるご提案を行っています。

断熱リノベ補助制度

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  国が進める断熱リノベーションの支援補助金制度

近年改修への需要やニーズが広まる中、既存建物の寒さ暑さを見直し住まいを良好な環境へと改修する事例が増えてきています。そのような動向の中、一般社団法人 環境共創イニシアチブ(以下「SII」)が支援補助金としてリフォーム向けの「断熱リノベ」「次世代建材」の制度を運用されています。今回はそのひとつである「断熱リノベ」の概要についてお伝えします。

断熱リノベとは

まず言葉からの説明ですが、断熱リノベとは断熱リノベーションの略語です。リノベーションは既存のものに付加価値を与えて新たなものに変化させること、と覚えて頂けると良いです。従来のお住まいは断熱性能が著しく低く、夏暑く冬には冷え込み設備に頼らないと住みづらいことが特徴です。この住みづらさを国の支援補助金を利用しながら改修出来る制度がここでご案内する「断熱リノベ」です。

補助の対象となる製品は5つ(新たに窓のみの改修が選択可能にNEW!

断熱リノベ補助金制度を利用する上で対象となる製品は上のイラストの5つで、断熱材・ガラス・窓と、戸建住宅のみに対象となる家庭用蓄電システムと家庭用蓄熱設備です。ただ、断熱材や窓ガラスなどはどれでも良いというわけでなく、補助申請先である一般社団法人 環境共創イニシアチブ(以下「SII」という)が定める要件や登録のあるものということが条件となっています。

また戸建て住宅のみに利用可能な家庭用蓄電システム、家庭用蓄熱設備では設備単体で導入する場合は補助対象外となっていて、断熱改修と同時に導入する場合のみ補助対象となっている点が条件とされています。

 

今年度より新たに窓のみの改修が選択可能に NEW!

前年度の利用にはなかった中で、戸建て改修に限定して窓のみの改修でも補助制度が利用出来るようになりました。窓は断熱改修を行う上で最も効果の現れやすい部分なので、費用をあまり掛けたくない方にとっては利用しやすくなったポイントです。※ただし窓のみの改修の場合補助利用出来る金額は40万円までとなっています。

利用可能な補助率は1/3以内 補助金額は1戸当たり120万円

この制度で利用可能な補助率と補助金額は以下のように定めらています。

補助対象製品 補助率等   補助金の上限額
高性能建材
ガラス・窓・断熱材
補助対象経費の1/3以内 戸建て住宅1戸当たり:120万円または40万円※1
集合住宅:15万円
家庭用蓄電システム 設備費 2万円/KWh
工事費 補助対象経費の1/3以内
補助対象経費の1/3以内
5万円/台
家庭用蓄熱設備 補助対象経費の1/3以内 5万円/台

※1 窓のみの改修の場合は上限額は40万円となります。

公募受付は新元号令和入リの5月からスタート

この断熱リノベ補助金利用制度の受付は新しい元号となる令和元年の5月から始まります。受付は一次と二次と分けられており、今年度(令和元年度)以内に工事まで完了し完了実績報告書まで提出出来ることが条件となります。以下「SII」(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)で公開されているスケジュールと申請の流れです。

事業スケジュール
①公募期間
•一次公募 : 2019年5月13日(月)~2019年6月28日(金)
•二次公募 : 2019年7月上旬~2019年8月中旬(予定)

②交付決定
•申請書の到着日から約1か月を目処に随時交付決定を行う
(申請書類に不備・不足がある場合この限りではない)
なお、各公募の最終交付決定日は以下の通りとする。
一次公募 : 2019年8月中旬
二次公募 : 2019年9月下旬(予定)

③完了実績報告書提出期限
工事完了日※1から起算して14日又は以下のいずれか早い日の17時必着
•一次公募 : 2019年12月13日(金)
•二次公募 : 2020年1月17日(金)(予定)

※上記申請の注意点として、補助事業公募期間内であっても住宅区分ごとの申請金額の合計が予算に達した日の前日をもって 公募を終了し、予算に達した日以降に到着した申請は、原則受付けないので、十分注意すること、とされています。申請される場合は事前に募集状況を確認した上で申し込みを行うことが必要です。

公募説明会は4月18日から全国8ヶ所で開催

今回お伝えしました断熱リノベ支援制度の一般公募説明会が全国8箇所(札幌・仙台・東京・金沢・名古屋・大阪・広島・福岡)にて行われます。
詳細は本事業(断熱リノベ)のページ(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)にてご参照ください。

まとめ

今回取り上げた「断熱リノベ」は対象内容に窓のみの選択肢が追加され、改修工事の際の費用負担の軽減につながる運びとなりました。特に窓は改修部分では熱損失の一番大きな部位であり、また一番断熱効果が得られやすい部分でもあります。住環境を熱の観点から見直すことで熱ロスを防ぎ快適な住まいへと変わります。
当デザイン室でも窓のみの改修実績がありますのでご関心を持たれた方には改修へのメリットなどお伝え致します。どうぞお気軽に問い合わせください。

高性能窓の改修例